「天体議会」


 
天曇の出来事
 

 






待ち合わせの場所にて、

少しばかり遅れて
水蓮の前に現れたのは

「小さな小さな銅貨」でした


困り果てた眼差しを精一杯、水蓮へ向けています

そんな小さな銅貨の足元には、
見たことのあるような、黒い仔犬が
じゃれながら、
はちきれそうに尾を、振っているのです


「どうしたんだ?」

ようやく出した一言に
銅貨は応じます

「知らない、
いつの間にか、ずっとついて来るんだ」


仔犬の事を訊いたのでは、ないのだけれど、



そう云おうとして、
水蓮は諦めて天を眺めました



この重い曇天に負けないくらい、
銅貨が泣き出しそうだったからです


どちらも振り出しては敵わないからと、
小さな銅貨の手を引き、
黒い仔犬を拾い上げて、水蓮は歩き出しました




さて、

これからどうしようか・・・・・














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